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※本として刊行されたものではありませんが、文章なので本のコーナーに載せます。 産経新聞火曜夕刊の芸能欄に6月8日から9月21日まで全15回連載されたエッセイ。狂言方大蔵流の善竹隆司師・隆平師兄弟が互いに交替しつつ、また時には二人一緒に綴っています。実は「花の心、風の姿」というのはエッセイコーナーの名前であって、お二人がエッセイにつけた題名ではないのですが、仮に題名とさせていただきました。 新聞連載だけに一般向けで、あまり狂言に関して突っ込んだ話はありませんが、隆司師のワインや隆平師のクラシックと言った好みの話から狂言にスライドしたりと、お二人の芸にもにじみ出ている派手ではなくとも実直な姿勢が感じられる文章となっています。 文章中に「私ども能楽師」、最後の職業欄に「大蔵流狂言方」とあり、あくまで「狂言師」ではなくて、能楽師狂言方という姿勢があるのも好感が持てますね。 善竹彌五郎・初世善竹忠一郎・善竹幸四郎といった善竹家の先人たちの話や関西人には忘れられない阪神大震災にまつわる話など、すっと楽に読めるのに内容はしっかりあります。連載中に人気が出、元々10回の予定が15回に伸びたというのも納得です。 連載は終了しましたが、「善竹狂言ファン」の「知る」ページに転載され、読むことができます。まだ読んでらっしゃらない方はぜひ! 一読の価値はありますよ。 (2004/10/04) |
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