文楽新春公演第一部に
正月は仕事続きだったので、その分の休みが割と取れたここ数日。その報告をば。いや、書く義務はないんですけれど、書きたいので(笑) ただし、普段よりあっさり目です。
16日。今年初の古典芸能鑑賞。文楽初春公演第一部『二人禿』『嫗山姥』『冥途の飛脚』。普段はお金の関係で二等席専門の私ですが、今回はチケットをいただいての鑑賞だったので一等席。しかも大夫・三味線の座るすぐ目の前!
語りや三味線の息遣いまでが間近に感じられ、 人形の演技や装束も細かいところまで見ることができて、とっても楽しかったです。毎回一等席だろうと気にせず見られるだけの収入があればなぁ(笑)
パンフレットを買いに売店に行ったら、売り子さんから「お元気ですか?」と声をかけられびっくり。よく見たら、関西学生能楽連盟の同学年の人でした! そういえば私が能にしか興味がなかった頃から、広く古典芸能全般に通じた人でしたが、まさか文楽劇場で働いてるなんて。驚きの再会でした。
夜は大学能楽部の後輩2人と飲みに行く。久しぶりに会ったのに、会話が弾んで弾んで、時間がすぐ経ってしまいました。もっと話したかったものです。
日曜美術館30年展と大鼓の稽古
18日。京都文化博物館へ『NHK日曜美術館30年展』を見に行きました。「夢の美術案内」と題された作家や評論家、学者などが好きな作品や作者を語るコーナーがとても面白かったです。「手塚治虫が語る鳥獣戯画」とか、「遠藤周作が語るルオー」だとか。やはり、表現力の豊かな方ってのは、美術鑑賞も深いんだなぁ、と感じたものです。
大学で芸術を専攻している人と一緒に行ったのですが、萩原守衛の彫刻『女』を何度も何度も、言葉が悪いかもしれませんが、舐めるように見ていた姿が印象的でした。私と見方のレベルが違うなぁと。でも、私が大好きな上村松園さんの『花がたみ』も展示されていて、そちらは私もしばらく見入ってました。平日の昼間ということもあったのですが、あまり混んでいなかったのが、良かったです。
夜は大鼓の稽古。大鼓の稽古はもう何ヶ月ぶりでしょう…。稽古曲は『通小町』。先生に申し出ると「お前、まだ『通小町』やってたんか」と言われてしまいました(苦笑) もう半年ぐらい『通小町』をお稽古いただいている気がします。たぶん私の最長記録。原因は仕事のためにお稽古に行く回数が激減していることもありますが、自分が忙しさにかまけて練習できてないことが主。
今回はなんとか形になりまして、「前よりだいぶ良くなった」とのお言葉とともに『通小町』がようやく上がりました。もっとも「稽古暦も長くなったのだし、もっと大鼓の表現というのを考えなあかんで」とのご注意もしっかり。次の曲はもっとお稽古します。
映画『パッチギ!』
パッチギ ! スタンダード・エディション
松山猛 井筒和幸 羽原大介
ハピネット・ピクチャーズ 2005-07-29
本日21日は午後出勤なので、朝はゆっくり。前にTSUTAYAで借りた映画『パッチギ!』のDVDを見てました。1968年の京都を舞台に、日本人の少年と在日朝鮮人の少女との恋を描いた青春映画ですが、背景に日朝の民族問題が重く描かれていますし、毛沢東主義に傾倒する教師がいたり、全学連が騒いでいたりと当時の世相が感じられるのも私好み。
展開は古典的とも言ってよいものですが、若さが爆発している感じも良く、後半はもう涙ボロボロ流しながら見てました。私はこういう映画好きですね~。
さて、もうそろそろ出勤せねば! それでは~。
床下で聴く義太夫は、また違った味わいがありますよね♪
楽しまれたご様子で、文楽ファンの一人として嬉しいです。
私は今日3列目で人形を中心に拝見してました(^^)
★かえでさん
いや、大夫と三味線を間近く感じられて、
最高の文楽鑑賞でした。
ただし体力不足か、途中で寝てしまったので、
床からしっかり見えていただろうな、と
申し訳ない気持ちもあるんですが(笑)
「パッチギ!」は泣かせますよね。これでもかこれでもか、って。お忙しいのにちゃんとお稽古も続けていらっしゃるんですね、偉いなあ。身体をこわさないようにしてくださいね。
私も先日、おなじものを観てきました。
文楽初体験でしたが、想像してたよりも言葉も分かりやすいし動きもドラマチックで、特に古典知識がなくても楽しめるものなんですね!
ただやはり義太夫や三味線のリズムが心地良すぎるのか、睡魔との闘いでした(笑)。
コメント遅くなりました。
★peacemamさん
『パッチギ!』は私のツボに入りました。後でTSUTAYAでサントラを借りては
「イムジン川」や「あの素晴らしい愛をもう一度」を聞きまくりです(^^)
お稽古はしないと逆に体調が悪くなってしまいます(笑)
謡でも仕舞でも大鼓でも、ともかく能に触れてないとダメですね、私は。
★籐行さん
同じものをご覧になりましたか(^^)
能の謡よりは義太夫のほうが聞き取りやすいですよね。
人形の演技は、本当ハッとさせられるぐらいリアルで、ドラマチックで
人形遣いの方々の技術力というか、凄さにいつも驚嘆してしまいます。
睡魔との闘いといっても、詰まらないわけではないんですよね。
あまりに心地よいために、却って。でも損した気分になるので、
前日の夜はしっかり睡眠を取って劇場に行かねばなりませんね。