文楽入門 文楽のかしら

文楽入門

 これも数日前の話なんですが(最近遅れがちで…)、文楽初春公演のチケットを電話予約したら、当日の開場までにチケット売場でお金を払わないと自動的にキャンセル扱いになると言われたので、余裕を持って国立文楽劇場へ向かいました。前回は寝坊してしまったので、今回は遅刻しないように特に早めに(笑)

 チケットは無事手に入ったのですが、その後、開演までの時間をどうしようかと思いながら劇場内をブラブラしていたら、ロビーで「文楽入門」という展示が行われているのを発見。入場無料です。副題で「文楽のかしら」とある通り、半分はかしら(人形の頭)の展示でしたが、残り半分は文楽の歴史、太夫や三味線・衣装などについての展示もあり、文楽全体の入門となっていました。

 私は文楽初心者ですから、全てが新鮮で、楽しく見てまわりました。特にかしらに多くの種類があって、それぞれ個性があるんだなぁ、と。かしらの名前と用途の列記だけではなくて、実際に使われている場面の写真や、ものに拠っては実物が展示されていて、分かりやすかったです。

 でも種類が多かったので、ほとんど覚えられてないんですけれど(苦笑) 印象に残っているのは「孔明」という名前のかしら。『三国志』に登場する蜀の宰相・諸葛亮孔明から名前を取ったのだろうこのかしらは、理知的で思慮深い役に使うのだそうで。代表例は『仮名手本忠臣蔵』の大星由良介(史実の大石内蔵助に当たる人物)。

 歴史好きには「検非違使」というかしらも気になるところですが、何に使われるのかは忘れてしまいました(汗) 歴史用語としては「けびいし」と読みますが、文楽では「けんびし」と言うそうです。

 ボランティアの方々による解説も行われていて、文楽人形(一人遣いのものですが)を触らせてもらったり、三味線や舞台下駄を持ち上げたりさせてもらったの良い経験。

 …能・狂言ファンとしては、「若手能の時にもこんな入門コーナーがあったら良かったのになぁ」と思ってしまったり。まあ、大槻能楽堂にはそんな空きスペースはないですけれど。もちろん、解説ボランティアがやりたい自分(笑) あ、でも、私は行ってませんが、開演前にワークショップが催されていて楽器体験などしていたんですよね!ラッキー


 …本当に偶然ですが、能での知り合いとぱったり出会ってしまい、「能はもちろん歌舞伎、文楽まで。何でも行ってるね」と言われてしまいました(汗) まったくその通りですが…来月は金銭的に控えざるを得ません(苦笑)

 それでも「舞台芸術ワークショップ・大阪2005 能楽」の最終回になっている大槻能楽堂研究公演(復曲能『巴園』、5日)は行きますし、無料の伊丹能(4日)と大阪能楽養成会(22日)には行く気満々です(笑) 養成会のメンバーの方とお会いしたら「当然、次の養成会も来るよね」と言われてしまいましたし…たらーっ

TBP人形浄瑠璃 文楽

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柏木ゆげひ

大学の部活動で能&狂言に出会ってから虜→現在は会社員しながら能楽研究の勉強中。元が歴史ファンのため、能楽史が特に好物です。3ヶ月に1回「能のことばを読んでみる会」開催中。能楽以外では日本史、古典文学などを好みます。

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6件のフィードバック

  1. NAKA より:

    柏木さん,ご無沙汰しております。
    人形浄瑠璃,今日の昼間(NHK大阪ホールではありますが),初めて観に行く予定です。「菅原伝授手習鏡」を。
    さらに興味がわけば,国立文楽劇場に,行きたいと思います。四月ですね。本当は世話物を観たいのですが,妻と一緒に行くのに,「妻とは別の女性との心中」の話は観れません。ははは。
    能楽の方は,02/25,これもNHK大阪ホールに行く予定です。狂言「貰むこ」と能「かんたん」です(漢字変換なかった)。ちょっとずつ日本の伝統芸能に触れつつあります。感謝!!

  2. NAKAさん、こんにちは。こちらこそご無沙汰しております。
    この時期、NHK大阪ホールでは「おおさか・元気シリーズ」と題して
    文楽、能・狂言、クラシックを安く入門的に催してますよね(^^)
    この時行った国立文楽劇場で「おおさか・元気・文楽」のチラシを
    見て、「安いし、有名な演目だし見たい!」と思ったんですが、
    気付けば同じ日の能のチケットを買っていたので断念です(苦笑)
    そういえば歌舞伎や文楽を去年から少しずつ見るようになりましたが、
    今まで見たのはほとんど時代物ばかりです。
    もっとも時代物・世話物の違いもよく分かってませんが(笑)
    ご当地もので、有名な『曽根崎心中』なども見てみたいものですが…。
    「おおさか・元気・能・狂言」も見に行かれるんですね。
    安いですから私も行くかもしれません(笑)
    特に狂言『貰聟』は面白そうと思いながら、見たことのない演目ですし。
    能『邯鄲』は現実と夢との場面転換が鮮やかで面白いですよ(^^)

  3. かえで より:

    NAKAさま
    寺子屋はいかがでしたでしょうか?
    私はいったい何度拝見したかというくらい「寺子屋」は
    聴いてますが、本日も最前列で号泣してました(汗)
    どうぞ、国立文楽劇場へもお越しくださいませ。
    あ、私、劇場のまわしものではありませんけど(^^;)
    柏木さま
    展示室は公演ごとに変りますのでまたご覧下さいね。
    奥の部屋には机に座って文楽の本など読書できるスペースも
    ありますので、お時間があればどうぞご利用ください。
    検非違使の首は、「本朝廿四孝」でいえば直江山城之介(慈悲蔵)ですね。

  4. ★かえでさん
    >>展示室は公演ごとに変りますのでまたご覧下さいね。
    ということは展示室、前回見た『本朝廿四孝』の時もあったんでしょうね。
    寝坊で焦って駆け込んだので気付きもしませんでした(苦笑)
    慈悲蔵のかしらが「検非違使」だったんですね。
    性格としてはどんな役に使われるものなんでしょう?

  5. かえで より:

    柏木さま
    「検非違使」は知謀にすぐれた武士の役、と『文楽にアクセス』
    に書いてます。
    お正月公演でしたら、三番叟と三十三間堂棟由来の平太郎ですね。
    「孔明」は熟年の分別ある男役。翁で使われてます。
    あと「文七」「源太」「若男」など男の首はたくさんあります。
    パンフレットを買われたのですよね?
    パンフに登場する首と役名が書いてありますよ。
    ご存知かもしれませんが、一人遣いの人形はツメ人形と言います。
    前回の展示室は、「入江泰吉が見た文楽」でした。
    戦前の四ツ橋文楽座で撮影された、昭和の名人といわれた方々の舞台や楽屋での写真を拝見できました。
    この時、奈良市写真美術館でも入江と土門の二人展をしていました。お寺や文楽、同じ題材でも、二人の個性がはっきりと出ていて面白かったです。

  6. かえでさん、「検非違使」の性格についてありがとうございました。
    パンフレットに役名と使用されているかしらの名前が並んでいるのは
    分かっているんですが…今ひとつよく分からないのです(汗)
    深く知って行けば、また変わってくるんでしょうね。
    能面も、始めは全然分からなかったのに、
    ある程度は分かるようになりましたし。
    文楽のかしらも同じように、その内分かるようになるのでしょうか?