『舞台芸術ワークショップ・大阪2005 能楽』の5回目です。4回目のことを書く前に、5回目が来てしまった(汗) 天野文雄教授(阪大)の講義が「廃曲・復曲について」、赤松禎英師(シテ方観世流)の実技が「謡稽古3、仕舞稽古1」でした。
天野教授の講義は、教授も関わった大槻文蔵師の周辺で行われた復曲(『維盛』『泰山木』『菅丞相』etc.)の紹介でしたが…サブタイトルとして設けられた「意義と課題」は今ひとつ分からなかったです。珍しい復曲能の映像を、一部ずつですが見ることができたのは面白かったですけれど。
「新作能の上演よりも、復曲のほうがはるかに大きな可能性を秘めている」と仰ってましたけれど、そう仰る根拠がはっきりしない感じ。見る側の私にとっては復曲も新作も大して変わらず、物珍しさが一番目に付きますし、結局は舞台を見て面白いかどうか、だと思うのですけれどね。もちろん、学術研究の面からはいろいろあるのだろうとは思いますが…。
赤松禎英師のお稽古は、謡がついにヨワ吟へ。しかも『猩々』の渡り拍子の箇所…これは難しい! 渡り拍子は、普通と違って基本的に途中の拍から謡い出す上に、太鼓が入るので拍は厳密です。赤松師も手で拍を取りながらご指導下さいます。単なる素謡なら、それほど拍にこだわる必要はないのですが、このワークショップは基本的に、復曲能『巴園』を素人で謡い演じることを目的にしているだけに「待ったなし」というわけですね。なかなか厳しいです。
更に型の稽古に。今回は構えて舞台を一周するだけでしたが、久しぶりでブランクがあるとはいえ、腰と手が痛いのなんの…情けない(涙) でも、楽な姿勢にすると、すぐ指導助手の多久島法子さん(シテ方観世流)から「もっと前に体重をかけて下さい」と指導の声が飛んでくる(^^;) たったの舞台一周に汗が出るぐらいでした。自分なりに構えの練習をしておこう。少しはマシにしたいですから…(笑)
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