吉野へ後輩たちの合宿に参加して来ました

母校能楽部恒例の吉野合宿

春に続いて、母校能楽部の合宿へ参加しに、奈良県・吉野まで行ってきました。今回は2連休が取れたので、昼間は別の用事をこなし、夕方の稽古に間に合うように行って1泊。次の日の夕飯前まで過ごしました。

この時期は12月の自演会に向けての練習が始まり、能だ、舞囃子だと難易度の高いものがたくさん揃ってました。で、私は素人ながら「先輩」なので教える側。一応は大鼓で稽古を終えている曲ばかりとはいえ、「一応稽古を終えている」と「教えることができる」は別の問題だと再認識。なかなか辛い部分もありました。当たり前ですが、プロの先生ってやはり偉大です…。

教える以前に自分の稽古がなってないわけで。稽古が終わって、定番の夜の宴会までの間の時間、ひたすら自分の練習をさせてもらいました。何度も舞って謡って、また舞って。地謡がいないので、間狂言の小舞のように自分で地を謡いながら。風呂に入った後だというのに、汗だくになってしまったのは失敗でしたが(苦笑) 時間を忘れて、思い切り謡い舞うことができました。

自習していた曲は《葵上》や《班女》でして、恨めしの心や。あら恨めしの心やとか、なほ裏、表あるものは。人心なりけるぞやなどと謡いながら、楽しいというのもちょっと変ですが、心の鬱屈の発散ということで。能は観るのも良いですが、自分で演じるのが本当に楽しいと実感した時間となりました。

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柏木ゆげひ

大学の部活動で能&狂言に出会ってから虜→現在は会社員しながら能楽研究の勉強中。元が歴史ファンのため、能楽史が特に好物です。3ヶ月に1回「能のことばを読んでみる会」開催中。能楽以外では日本史、古典文学などを好みます。

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5件のフィードバック

  1. 水巻 より:

    そちらの能楽部の自演会は何度か拝見しましたが、(10年以上も前ですが)とてもお稽古を重ねてられるのが舞姿からうかがえました。今でもその気風は変わりないようで、喜ばしいかぎりです。
    お若い方々に混じって稽古をしていると、自然と気合いが入りますね。私も、母校の能楽部が健在だったころは、よく合宿に乱入しては、初心のお稽古を追体験させていただきました。

  2. とりあ より:

    うちの大学も8月末に夏合宿でした。
    最近は琵琶湖周辺で行うことが多く、今年は坂本の西教寺ユースホステルでした。(ちなみに昨年は和邇の民宿でした)
    自演会の能楽や舞囃子が決まり、現役もそろそろエンジンが掛かり始める頃でもありますよね。
    今年からOB会のお世話をすることになりましたが、1回生の時の能楽と、今年の自演会の能楽が同じで、妙な縁を感じています。(^^;)

  3. ★水巻さん
    10年以上も前の能楽部自演会…私は能楽を知りもしない頃ですね。
    母校の能楽部…健在だったころ…。
    大学の能楽部も部員がいなくなって、活動停止してしまったところもあって
    残念に感じます。
    ★とりあさん
    和邇の民宿…私が合宿の手配をした年の候補地のひとつでしたっけ?
    私の母校は最近は吉野で固定になっていますが。
    私もすっかり宿の方に覚えられてしまいました(笑)
    自演会に向け、頑張って欲しいものです。

  4. PAW より:

    うちもこの間滋賀県の山奥で合宿をしてきましたよ。
    それにしても楽しそうにお稽古してらっしゃるようで、羨ましいくらいです(^^)
    ゆげひさんの大学の自演会も一度観に行ってみたいですね。何の曲を出されるんですか?

  5. ★PAWさん
    滋賀県は私にとっては未開拓分野(行ったことがない)なので、
    そのうち、いろいろ訪ねてみたいなぁと思ってます。
    休憩をいれないと、朝から晩まで稽古ばかりなので(笑)
    それぐらい熱心で良いんですけれど、私は素謡なんか聞いていたら
    ウツラウツラしている部分もありました(^^;)
    今年の能は『猩々』だそうです。「いざや酒を飲もうよ~♪」