先日、上方の林家一門がやっている落語の「お囃子研究会~はめもの編」という会に行ってきました。「はめもの」というのは上方落語の途中に入る唄や楽器による効果音楽です。はめものを使った落語4番に、林家染丸さんによる解説による「はめものの旅」という構成でした。
難波にあるワッハ上方(大阪府立上方演芸資料館)のレッスンルームでの会だったのですが、大入りで。とても混んでました。もう入らないかなと思っても、何度も「申し訳ありませんが詰めてください」と言われ、詰めたら入るんですよね(笑) 数が決まっている椅子席ではない、畳席だからできることです。観客の熱気のためか、少々暑うございました。
噺は『隣の桜』林家染左さん、『天神山』林家染二さん、『稽古屋』林家染雀さん、『辻占茶屋』林家染丸さん。どれもはめものを効果的に使った噺でした。
最初の『隣の桜』は宴会の様子を描写した部分にはめものが使われているぐらいでしたが、『稽古屋』は日本舞踊の稽古の様子を描くのに三味線と唄なしには描けないでしょうし、『天神山』は歌舞伎「芦屋道満大内鑑」のパロディですから無しには上演できないでしょう。幽霊の登場する箇所では、ヒュードロドロドロの「ヒュー」は能管による演奏なんです。上手い利用法ですね(笑)
最後の『辻占茶屋』は主人公の辻占のネタとしてはめものが使われます。だから、単にBGMではなくて、はめもの、特に三味線の方の唄に注意して聞くという噺でした。うまく使っているものですね。
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