特選!! 米朝 落語全集 第四集 (三代目)桂米朝 東芝EMI 1989-12-13 by G-Tools |
特にここには書いてませんが、落語のCDを聞くのが、毎日の楽しみとなっています。前に書いたように初めは江戸落語を聞いていたのですが、ふと気付いて関西の上方落語を選んで聞くようになりました。
先代の林家染丸さんや桂枝雀さんの落語も聞いてますが、なんといっても桂米朝さん! 上方落語初の人間国宝となった方ですが、元は寄席研究者を目指されていたという研究肌がまた私の好みに合うんですね。聞いているのは『特選!!米朝落語全集』というCDのシリーズ。
その第四集に『猫の忠信』という噺があって、浄瑠璃の『義経千本桜』河連法眼館の段に登場する狐忠信を元ネタにしたものですが、マクラで浄瑠璃の紹介がなされてます。笑いを混ぜた紹介はそれだけで浄瑠璃への興味を掻き立られますが、その一部に
泣いても笑おても、あんなえげつない芸はおまへんで、そらもう。”ヘヘン”なんて笑い方はしまへんので、あの世界では。笑うのでもこう身構えて。”ンーフゥ~” 笑うてまんねんで、これ。お腹が痛いのとは違いまんで。笑うてるんやさかい。”ンーフゥ~。アーハー。アーハ。ンーフ、ンーフ、アーハ、アーハ、アーハ。アーハーハーハーハー” 舞台やさかい宜しいで、あれ。梅田の駅前か何かでやっててみなはれ、あんなこと。すぐにパーパーパーパーとどっか運ばれてしまわなあかん。
なんて一部がありましたが(笑い方を音で伝えられないのが残念!)、昨日に文楽で『菅原伝授手習鑑』を見ていたら、まさにこの笑い方があって、ぶっと思い出し笑いをしてしまいそうでした(笑)
さすがは桂米朝さん、冗談にしながらもきちんと真似をされているんですね。しかしその笑い方が具体的に『菅原~』のどの役の、どの部分だったかは忘れてしまいました。それこそ藤原時平だったかな?うーん。
ちょっとその落語、聴いてみたくなりました(爆)。確かにどっか運ばれてしまうでしょう。狂言の泣き笑いも普段にやられたら引きますけどね。
是非!CDになってますから、いつでもどこでも聞けますよ。
マクラも良いですし、噺自体もよく出来てます(^^)
友人宅に遊びに行った時、近くのTSUTAYAに落語CDが充実してて
うわー通いたいと思ったものです。遠いですけど(笑)
>>狂言の泣き笑いも普段にやられたら引きますけどね。
前に関西唯一の宝生流「七宝会」の普及公演を見に行った時に、
初めて能を観る人向けに狂言の茂山千三郎師による解説が
あったんですが、その時、いくつか型の話になって、
「ユウケンの型、これは能や狂言で嬉しさや晴れがまさなどを
表す動きなんですが、こんなの、例えば香里園の駅(最寄駅)で
やってたら、何事かと思われますよねぇ~」
という話があったことを思い出しました(笑)
落語には浄瑠璃関係のネタがかなりありますね。
「胴乱の幸助」「寝床」「軒づけ」などがそうですね。
マクラでしばしば大笑いをなさいますね。
噺家さんは浄瑠璃の稽古をなさっている方も多く、昨年なくなった桂吉朝さんもなさっていました。米朝さんのご自宅で若手の方が文楽の太夫さんから学んだりもなさるそうです。
大笑いは「菅原」の時平、「忠臣蔵」の師直、「妹背山」の入鹿などが代表的でしょうか。米朝師匠も「菅原」とおっしゃったのなら、きっと時平でしょうね。
狂言の笑いもまたすさまじいものがありますから好きです。健康によさそうですね。
私とってとても有益なブログなので、勝手なのですがリンクに入れさせてください。
『寝床』は何度か聞いたことがありますし、
『どうらんの幸助』は桂枝雀さんのCDで聞いたことがあります。
この『猫の忠信』もそうですが、浄瑠璃の素人稽古の話で
ジャンルは違っても、素人として能の稽古をしている私には
落語の登場人物の心理が近しく感じます。
この話の場合、米朝さんは単に義太夫としか仰ってないので
時平のことかどうかは分からないです。でも時平があの大笑いを
するということですので、安心致しました。
勘違いだったらどうしようかな、とちょっと思っていたので。
しかし浄瑠璃以上に歌舞伎ネタが多いデスよね。
能ネタでは『高砂や』ぐらいかな?
『船弁慶』もありますが、能じゃなくて歌舞伎かもと思ったり。
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