雑誌『ミニスタ』に山本哲也師が!

自動車雑誌に能楽師!?

『ミニスタ』という自動車雑誌があります。「BMWミニ」を専門に扱う雑誌ということですが…車を運転するのは割と好きなものの、「気持ち良く走りゃええねん」とズボラな私は、車種がほとんどわかりません。運転する車にしても、実家に帰った時に父の車を借りてるだけですし…。

その『ミニスタ』の最新号vol.6に大鼓方大倉流の能楽師・山本哲也師が載っています。「憧れのライフスタイル MINIのある生活」という、ミニに乗っているオーナーを紹介するページ。哲也師がブログにて「黒豆号」と呼んでらっしゃる愛車は、ダークシルバーのミニクーパーなんですね。

まずバーンと見開きで、ページをはみ出すぐらい大きな山本能楽堂の舞台の写真。次にも1ページ全てを使って、舞台で大鼓を打たれる哲也師の写真が載っています。その他にも皮と調緒と胴に分解された鼓や、胴の蒔絵のアップ、手を保護する当皮・指皮などの写真もあり、車の写真より能楽関係の写真が多くて、このページだけだと伝統芸能雑誌か?というぐらい。

哲也師と能楽の魅力、そしてその舞台生活中でのミニクーパーの役割が紹介されています。哲也師にとって、ミニクーパーは舞台の緊張から解き放たれ、本来の自分を取り戻す空間なんですね。

もう哲也師ファン、TTR能プロジェクトファンの私にはたまりません(笑) なんてステキな雑誌なんでしょう、『ミニスタ』!(←他の記事は全然読んでないくせに) 哲也師は取材を受けられた時の話を、ブログに書いてらっしゃいますが、とても丁寧な取材だったようですね。

ついついツッコミ

もっとも、一つだけツッコミを入れたい部分はありますが。それは記事の最初の部分。

人間50年 下天の内にくらぶれば…(中略) わずか16歳で命を落とした平敦盛をテーマに、人間の世の儚さを謡った『敦盛』は、織田信長が桶狭間の合戦に向かう前に舞い踊ったことでも知られ、おそらく日本人が能と聞いて真っ先に思い出すであろう演目である。

…すいません、世間では割と、能と勘違いされていますが、人間五十年云々は幸若舞の《敦盛》にあることばなんです。能の《敦盛》にはないのです…。

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柏木ゆげひ

大学の部活動で能&狂言に出会ってから虜→現在は会社員しながら能楽研究の勉強中。元が歴史ファンのため、能楽史が特に好物です。3ヶ月に1回「能のことばを読んでみる会」開催中。能楽以外では日本史、古典文学などを好みます。

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6件のフィードバック

  1. ゴジラ より:

    おお!哲也先生が出てるなんて!
    明日チェックしてみます!
    そうそう!人生五十年って有名な下り、謡本見ても載ってないんで悩んでました(バカですみません…
    すっきりしました!ありがとうございます(笑)

  2. うきこ より:

    ブログでは初めまして!(笑)
    山本哲也さんの、「ミニスタ」の取材の話は、だいぶん前にこの方のブログで読んだのですがすっかり忘れていました。
    これから本屋に立ち読みに行こうと思います。お金ないので…。

  3. ★ゴジラ
    チェックしてみた? 幸若舞は、民俗芸能にしか残ってないのやったかな。
    詞章は本などで読めます。機会があったら探してみるのも良いかもね。
    時代劇などで能の謡の節をつけて「人間五十年」って謡っていることも
    あるけれどね(笑)
    ★うきこさん
    ブログに書き込んでいただくのは初めてでしょうか?
    そんな感じはしないのですが。
    是非ともチェックください。そしてお買い上げを(笑)

  4. ami より:

    ミニスタ立ち読みしました
    ひょっとしてお稽古の場面の
    写真に写っているのは ゆげひさん?

  5. 挿頭花 より:

    こんにちは。
    私もミニスタ、読んできました。(笑)
    山本哲也さんのブログでよく出てくる「黒豆号」はこれか~と、ちょっと感激しました。
    (勝手に真っ黒なのを想像してましたが、シルバーなんですね。)
    お稽古風景に“水芸”の一端がうかがえますね。(笑)
    それにしても能楽堂の写真バーン、舞台の写真ドーンで、車雑誌コーナーで男性の間に立って、一体何を読んでいるんだ、この女は・・・という視線を感じました。(笑)

  6. ★amiさん
    立ち読み報告が続々と(笑)
    たった4ページの記事を目当てに
    ちょっと買うには高いんですよね~。
    ハズレです(笑)
    お稽古なさっているのは私はでありませんよ。
    ★挿頭花さん
    黒豆号は、ダークシルバーのカッコ良い車です。
    そうですね、ブログで仰る"水芸"の一端は確かに。
    お稽古でも舞台と変わらず、全力で取り組まれていることを
    表す何よりの証拠かもしれません。
    あのページだけでは、ホント車雑誌ではないですよね。
    何なんでしょう?
    まあ、視線なんて気にしたらダメです(笑)