交渉人・真下正義

B000B5M7T6 交渉人 真下正義
ユースケ・サンタマリア 本広克行 寺島進
ポニーキャニオン 2005-12-17
by G-Tools

 映画『交渉人・真下正義』を見て来ました。私は高校のころにはほとんどテレビを見なくなっていましたが、友だちに連れて行かれた『踊る大捜査線 THE MOVIE』で、このシリーズにハマりました。結局、テレビシリーズのビデオもレンタルして見てしまいましたし(^^)

 正直な感想としては、地下鉄が暴走して客が騒ぐシーンは、どうしてもJR宝塚線での脱線事故を連想してしまいました。予告編も見ずに『踊る大捜査線』シリーズの続編というだけで、見に行ったので忘れてましたが。でも地下鉄暴走は前半を引っ張る要素であって、クライマックスは別にあるので、ずーっと脱線事故の印象を引きずるということはなかったですけれどね。

 主役の真下警視は、警視庁最初の交渉人ということなんですが、交渉ではあまり活躍せず、謎解きをしていたという感じ。それから、暴走地下鉄に爆弾が搭載されているかを判断する部分がありますが、結局最後に「勘ですよ」。ちょっと曖昧過ぎますよね~。

 それから犯人像が最後まではっきりしないのは、今ひとつな印象として残っています。犯人が最後の方、イライラした口調になってくるのですが、その辺りの心理が最後まで見てもよく分からない…。

 そんな点はありますが、真下警視役のユースケ・サンタマリアさんや、木島警視役の寺島進さん、TTRの司令長役だった國村隼さんの熱演もあってか、全体的な勢いがだんだん出てきて、ぐいぐい引き付けて行ってくれたので楽しめました。

 地下鉄の「脇線」の話も面白い。クラシックコンサートのシーンでは私程度でも知っているような曲が流れたこともあって、クラシックに行きたいなぁ、と思ったり。しかし、なんで5月公開の映画で、クリスマスイブを描くかなぁ(^^;) 最後のオチは見事に「お約束」。私、こういうお約束って好きですよ(笑)

 絶賛というわけではないですが、面白い映画だったのではないでしょうか。事前の期待よりはかなり良かったです。

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柏木ゆげひ

大学の部活動で能&狂言に出会ってから虜→現在は会社員しながら能楽研究の勉強中。元が歴史ファンのため、能楽史が特に好物です。3ヶ月に1回「能のことばを読んでみる会」開催中。能楽以外では日本史、古典文学などを好みます。

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