『神戸在住』を読んで、神戸に行きたくなったので早速行ってきました(笑) 最初は須磨浦公園の外れにある敦盛塚へ。やっぱり能ゆかりの土地というのが私です。でも『神戸在住』4巻にある「冬、須磨にて」という話がいいなぁ、なんて思ったのもまた理由のひとつ。
須磨は関西有数の海水浴場で、JR須磨駅の南側はすぐ海です。もう冬ではありませんが、季節外れの海水浴場は閑散としていて少しもの寂しい。でもそれが何か良かったりするんですよねぇ~、と『神戸在住』モードな私でした。
神戸は海と山が近くて基本的に横長の町なんですが、須磨浦公園の辺りになると特に山が海沿いまで迫ってきてます。旧国名でいうと確か須磨までが摂津国で、越えて明石へ行くと播磨国だったと思うのですが、やはり国の境というのもなるほど、なんて思いました。
その山と海との間が狭い部分で、元暦元年(1184)源平両軍による戦が行われました。一ノ谷の合戦です。有名な「鵯越の坂落とし」など、源義経の奇襲作戦によって平家は敗退、多くの武将が討ち取られます。そのひとりが平敦盛、16歳の若武者でした。
平敦盛の供養塔と言われる敦盛塚。なんと4m近くもある堂々としたものです。敦盛塚と呼ばれるものは須磨寺にもありますが、こちらの方が立派。あんまり詳しいことは分かりませんが、室町時代末期の様式を持つのだそうです。
しかるに平家。世を取って二十余年。まことに一昔の。過ぐるは夢の内なれや。…思ひを須磨の山里の。かかる所に住ひして。須磨人になり果つる一門の果てぞ悲しき。(能『敦盛』より)
ちなみに私が来た時には、老夫婦が来てらっしゃって、カメラのシャッター押しを頼まれました。奥さんは杖を突かれてましたけど、旦那さんが懸命に支えながら…。なんか良いもん見せてもらいました。
須磨浦公園は、昭和9年(1934)に昭和天皇成婚記念として御料林だった土地を公園にしたことから始まったものだそうで、松原は気持ちが良いです。さすがは元御料林! 中を歩くとホント癒されますよ。私は癒されました(笑)
そんな中で見つけたのが、阪神大震災のモニュメント。地面に落ちている石の地球儀は、元々右側の台座の上にあったものでしたが、震災の時に落っこちたのです。神戸という土地は、震災の傷跡の上にあるんだなということを思い出しました。
神戸っこです。
大学時代、地方出身の平家物語好きの友人が
「一ノ谷っていうバス停があるっ!!」
と感動していました。
松原のお写真は本当に気持ちが良さそう。
自分が住んでいる土地のことって、案外知らないものです。
敦盛が見たのと、同じ海を見ているのですね。
明日見る海は、いつもと違って見えるかもしれません♪
さおりさん、コメントありがとうございます。
神戸といえば、さおりさんですよね(笑)
一ノ谷のバス停は私も思わず感動して、写真撮ってしまいました。
次の記事で載せますね(笑)
松原は気持ち良かったですよ~。木漏れ日とか。
山育ちなんで、国道を挟んで見える海も楽しかったです。
能好き、平家物語好きには、須磨の海は季節外れの
もの寂しい方が似合う気がします。
一ノ谷合戦で討たれた武将たちの鎮魂の場ですものね。
「さる程に。御船を始めて。一門皆々船に浮かめば乗り遅れじと。
水際にうち寄れば。御座舟も兵船も遥かにのびたまふ
せん方波に駒をひかへ。あきれ果てたる。有様なり…」
(能『敦盛』より)
高校の修学旅行で神戸方面に行った時、須磨水族館へ行きました。その後、海岸に出たなぁと思い出しました。もっとちゃんと見ておけばよかった(^^;。
うちの近くの平家物語関連の史跡といえば、頼朝が流されていた伊豆の韮山や頼朝が平家追討の旗揚げした三島大社、頼朝と義経が再会した黄瀬川の対面石という史跡があります。あと鳥が飛び立つ音を源氏が攻めてきたと間違えて平家が逃げてしまった富士川も合戦の地ですね。
昨年は屋島にも行きましたが、いろんな平家物語関連の史跡に行きたいです。
みゆみゆさん、こんにちは!
須磨といえば、私もまず思い出すのが須磨海浜水族園です。あの辺りも気持ち良いですよね~。ちょっと駅はあまり近くないですけれど。外面も特徴的ですし、去年に須磨に行った時は久しぶりだしと、つい入ってしまいました(笑)
みゆみゆさんのお近くには頼朝系(笑)の史跡が多そうですね。富士川の合戦の後に、義経が合流したんですよね、確か。曽我兄弟関連の史跡もそちらの方が多そうで、いつか行ってみたいものです。
屋島もいいですね~。国内だけでこんなに行ってみたいところがたくさんあるなんて…どこから順番に行きましょう?(笑)
須磨の史跡・観光スポット(6)敦盛塚
●敦盛塚
【所在地】神戸市須磨区一ノ谷町5丁目須磨浦公園内
【アクセス】山陽電車「須磨浦公園」駅下車徒歩5分
須磨浦公園附近は、1184年(寿永3年)2月7日に「源平一の谷の合戦」の舞台になった場所の一つです。この一の谷での熊谷次郎直実と平敦盛との出会