大学の先輩に強く勧められて見てきた映画です。でも、勧められる前から何か強く惹かれるものがあったんですよね。そしてその予感は外れませんでした。
『男たちの大和/YAMATO』あらすじ
昭和19年の春。特別年少兵として戦艦大和に乗り込んだ神尾たちは、憧れの大和を前にし目を輝かせていた。彼らを待ち受ける厳しい訓練の日々。上官である森脇・内田の叱咤激励のもと訓練に励んでいたが、彼らの努力もむなしく、日本は日増しに敗戦の色を濃くしていた。そして翌年の4月。米軍が沖縄上陸作戦を開始したのを受け、大和は沖縄特攻の命を下される…。
見て、とりあえず言えることは「とても良かった」ということ。最近涙腺が緩いのもあるのですが、ずっと涙を堪えられずに見てました。最後に思わず涙する、というのとは違うんです。視点を下士官や少年兵においたことで、彼らが死地へ向かいながらも、純粋に、自らの国を、そこに住む母親・幼馴染・妻・子どもといった人たちを守るために、必死に生きる姿を描いていたからでしょう。
彼らが報われたかというと全く報われていない。詳しく書くとネタバレになるので控えますが、彼らの絶望的な奮戦も空しく戦艦大和はロクに活躍もせず海に沈みます。沈む直前には米軍の攻撃を受けて、次々に海兵たちが血まみれになって斃れていきます。どんどん人が死んでいく。そして敗戦。なんとか生き延び帰還した兵士たちを迎えた厳しい現実…。
しかし、彼らの懸命な生き様は、現代の日本を生きている私に強く訴え掛けて来ます。「平和」だとか「生きる意味」だとか「誇り」だとか、そういうものを考えさせられました。「死んではならん」というセリフが胸に突き刺さる。自分が今をどれだけいい加減に生きているか、反省したい気持ちです。
前に祖母に昔の話を聞いて、感想として自分はいい加減に生きているといったことを言ったら、当時は懸命に生きねば生きられない時代だったんだ、時代が違うんだ、と言ってくれましたけれど、いや決してそうではないんです。今はいい加減でも生きられるんですよね。それだけ平和なんでしょうけれど…でも、たった60年前には、日本にもこんな時代があった。そして今も戦争が続いている国もあるんですから。
映画は映画。割と綺麗に作られているとは思いますし、作られたものである以上、現実と繋げて考えるのは良くないとは思うんですが…それでも、見終わってから今までずっと興奮が醒めません。エンドロールになっても、最後まで席を立つ人はほとんどいませんでした。そういや、映画館の平均年齢も若干高めだったですね。
ところで、ほぼ主役の内田役・中村獅堂さん良かったなぁ…。前に歌舞伎を見たときはあんまりだったんですが…映画俳優としての方が良いのでしょうか? 反町隆史さんはずっと料理してたって感じ(笑) カッコよかったですけどね。
ゆげひさんもご覧になったのですね。
。。。期待が大きすぎたのかもしれませんが、私はやや空振ったかな?という気がしました。どこが、何が、と問われると答えられないのですけれど、強いて言えば俳優さんのバランスがちょっと悪かったかな、と。ただ、作品としての出来はすごくいいと思います。2時間半の長さを感じませんでした。
獅堂さんは「あらしのよるに」のガブ役で声優もやってらっしゃるんですけど、それがとてもお上手なので驚きました。私はこちらの方がツボにきて泣きっぱなし、周りは小さな子ばかりでしたが(苦笑)。
返事、遅くなりまして申し訳ありません。
まあ、感想はいろいろありますよね。
特に何百万という観客を持つ映画は。
ただ私にはツボだったようで、勧めてくださった大学の先輩と、
次に会った時は熱く語り合ってしまいました(笑)
2時間半の長さを感じなかったというのは同感です。
そういえば中村獅堂さん、
『あらしのよるに』の声優もしてらっしゃるんでしたね。
映画の予告編で、ちょっと聞いたような。
やっぱり見に行く年代は全然違いますか(笑)
はじめまして~大和なでしこと申します。
私も「男たちの大和/YAMATO」を観て感動しました。
この時代の人達を私は尊敬してます。今は違う意味で、平和はすでに崩壊してますよね。平和って何?と思ってしまいました。私も書きましたので、TBさせて頂きます。
まだ詳しく拝見してなくて申し訳ありませんが、管理人さんは、能と狂言をされているのですか?
私は能が好きでして、といってもあまり観てませんが、今後の参考にさせて頂きます。なんか得した気分です♪
今後ともよろしくお願い致します。
男たちの大和/YAMATO
今日、河原町通りでは老舗の映画館「京都宝塚劇場・京都スカラ座・京極東宝」の3つが閉鎖します。私自身は3つともあまりなじみのない映画館ですが、閉鎖ときくとやっぱり寂しいで
大和なでしこさん、はじめまして。
コメント&トラックバックありがとうございます。
『男たちの大和/YAMATO』を見てから、少し時間が経ってしまったので
公式サイトにアクセスして、テーマ音楽を聞きながら記憶と気持ちを
呼び覚ましております(笑) いろいろ考えさせられる映画でしたね。
>>管理人さんは、能と狂言をされているのですか?
している、というとちょっと違うような。
能楽囃子の大鼓のお稽古は受けておりますけれど、
あとはワークショップで一定期間、能や狂言の稽古を
受けたぐらいです。
基本的には能や狂言を見に行って楽しんでいます。
「能が好き」と仰る大和なでしこさんが
いらっしゃって下さって嬉しいです。
また是非いらして下さい(^^)
こんばんは~TBありがとうございました。
>能楽囃子の大鼓のお稽古は受けておりますけれど、
あとはワークショップで一定期間、能や狂言の稽古を
受けたぐらいです。
能楽囃子の大鼓をされているとは!すごいですね!
能楽の響き、好きです!あの独特の響きが別世界のようでかっこいいですよね。
また立ち寄らせて頂きます。いつか能関係も取り上げるつもりでいますので、私のブログにもいらして下さいね(^_^)v
敬礼!(ビシッ)
セーシュン時代、よくデートなどで「映画に行く」とか聞いたりしますが、
おいらはそんな経験があんまりなくてね。
だって雨でも降ってればそれもアリかもしれませんが、
せっかくいいお天気なのにわざわざ暗いところに行くってのが理解できなかっ
男たちの大和 DVD
劇場公開で話題となった、辺見じゅんの原作を佐藤純彌監督が映画化した戦後60年記念作品、戦艦大和の壮絶な運命を描く「男たちの大和」のDVDが2006年8月4日に発売されます。