狭井神社 花鎮社

狭井神社

住所:奈良県桜井市三輪字狭井

 大神神社の拝殿から北に続く道を進むと、途中に磐座(いわくら)を見たりしつつ、狭井神社へ着きます。『延喜式』にも記される古社で、別名・花鎮社。花の飛散する陽気な時期には種々な病気が流行したので、これを鎮める為に祀るところから起こった病気平癒の神社だそうです。

 拝殿の向かって左横には「薬井戸」と呼ばれる井戸があって、諸病から免れるという水が貰えます。「狭井のお神水」として酒屋や地元の素麺屋などでは、それぞれに製品の作り始めにこの水を欠かさずにいただくということもされているそうです。


三輪山へ

 ただ、最近はミネラルウォーター代わりに大量に取って行く人がいるために、水量が足りなくなることもあるらしく、その注意書きがありました(苦笑) …こういうのは、なんだか白けますね。私はコップ1杯分だけ、もらいました。

 「薬井戸」の逆側からは三輪山に登ることができます。社務所に入山料を納めと襷が渡され、カメラ・飲食物は持ち込み禁止。山頂までは40分ほどで着くそうです。古代以来の神域に足を踏み入れる興味はあったのですが、今回は時間がないので見送りです。

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柏木ゆげひ

大学の部活動で能&狂言に出会ってから虜→現在は会社員しながら能楽研究の勉強中。元が歴史ファンのため、能楽史が特に好物です。3ヶ月に1回「能のことばを読んでみる会」開催中。能楽以外では日本史、古典文学などを好みます。

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4件のフィードバック

  1. kitola より:

    『衣掛けの杉』、次回は是非ご覧になってくださいね。
    実は私もつい最近気が付いたのです。(^_^;)
    かなり太い樹だったようですが、今残っているのは切り株位の背丈で中は朽ちて無くなっていて縁が辛うじて樹の面影を感じさせる状態です。でもその前に行くと能「三輪」の場面が思い出されます。
    先日「三輪」を観る機会があり、まだ当時はあの風景ではなかったであろう『衣掛けの杉』の周りの景色を思い浮かべながら浸る事が出来ました。
    境内にはまだ面白い(?)場所があって、
    本殿の直ぐ前のご神木に気付かれました?
    『巳の御杉』と言ってご神体の化身の白蛇が巣をつくって
    住んでいるのです。今は冬眠に入っているので観る事は出来ませんが、温かくなると参道の水辺に現れるそうです。
    わたしもまだ出合った事は無いのですが、、、
    入山は私もまだ経験がありませんが、やはりする時は
    二人以上で行った方が良いみたいですよ。
    何やら父が怪しげな事を言っていました。
    「御神山」と言う事を逆手に取って
    良からぬ事をする族もいると言う事かもしれません。
    情けない話ですネ(-_-;)

  2. 衣掛の杉は大神神社公式サイトで写真だけは見ました。
    今は切り株になってしまっているのが残念ですね。
    今までに能関連の木はいくつか見ましたが、
    『高砂』の相生の松も、『松風』の松も
    何代目かだったりしますし、残り続けて行くのは
    なかなか難しいのだなぁ、と思っています。
    巳の神杉は見ました。白蛇の姿は私も見ていませんが、
    三輪の神はどうも蛇体らしいのですよね~。
    また後に行った箸墓古墳のことを書くときに
    一緒に書こうと思っているのですが、
    蛇体の神といえば、水の神ですし、
    狭井神社のお神水にも繋がってくるのかな、と思ったり。
    三輪山に登るときには二人以上で…ですか。
    嫌な話ですね~。でも行くときには気を付けます。
    ありがとうございました(^^)

  3. こいちゃ より:

    こんばんは!
    桜井巡り楽しく拝見してます。
    わたしもここに行って御水のペットボトルを体調の悪い家族にお土産に買って帰りました^^ 雪のちらつく日でしたので、ここまでの道を歩いた時はもう薄暗く、灯籠のあかりがともってとても神秘的でした。
    年内にまた行きたいな、と思っています。

  4. こいちゃさん、おはようございます。
    たびたびコメント寄せて下さってありがとうございます(^^)
    狭井神社のお水って、ペットボトルで売ってましたっけ?
    …やはり、私はチェックが甘いです。
    元々、場所の雰囲気が非常に良いので、灯篭のあかりが灯り、
    雪がちらつく様子を思い浮かべると最高でしょうね!
    見逃したものも多いですし、また行きたい場所です。