「なるほど『わらい絵』か」と腑に落ちました
先週の土曜日(2/20)、京都の細見美術館で現在開催中の春画展に行ってきました。美術オンチなので、良い言葉が出ませんが「面白かった」! これにつきます。こじんまりとした中でも充実した特別展でした。
春画というのは性愛を描いた絵なのですが、おおらかで、面白味を感じるものが多いなあという感想。春画に「わらい絵」という別名があることもなるほど…!と納得できました。
現代日本では性を罪・悪とする感情はかなり強いと思いますが、江戸時代以前における性に対する感覚は違ったのでしょうね。とはいえ、まったく普通に扱われていたわけでもなく、八代将軍徳川吉宗の時代に行われた享保の改革では春画が取り締まられていますから、単純にはいえる問題ではないようです。…と春画のおかれた文化的環境については、専門書を読めば出てくると思うので、これから知っていきたいです。
「絵として綺麗」という感想は…美術的価値が認められていて、美術館で特別展が催されているものに対して、当然過ぎる感想ですが。大名家に伝わった豪華なものから庶民向けのものまでバリエーション豊かだったのが楽しいです。狩野派や土佐派、浮世絵の大家として知られる葛飾北斎などの歴史教科書でも見かける作者による作品がたくさんあることも面白く。
特に興味深かったのは、公家の行為が描かれていること。絵巻物でおすまししているお公家さまも人間なんだよなーと妙な感想を抱いておりました。特に行為中も烏帽子や冠がつけているのが気になります。やりづらいでしょうに…(^_^;)
ただ、私、春画展を観るにはまだまだ修行がたりないようで、じっと観るのはちょっと気恥ずかしくもありました。せっかく見に行っているのに、もったいないとは思いつつも、理性と感情は別だと思い知ります。買って帰った図録も帰りの電車内では開きづらかったので、家でゆっくり読むことにしました。
春画展
2016年2月6日(土)〜4月10日(日)10時〜18時
会場:細見美術館
料金:(前売)1300円 (当日)1500円
なお、18歳未満は入館禁止とのことです。
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