9月3日


 昨日は少し寝過ごしてしまったので、今日はしっかり早く起きました(笑)

タプコル公園のレリーフ 朝食を食べてからタプコル公園へ。初日にも少し行った場所ですが、元々大円覚寺という寺の跡地を公園として整備したものだそうです。日本占領下の1919年3月1日に三・一独立運動が起こった場所でもあります。公園中央にはその時に読まれた独立宣言書を記した記念碑があり、端に並べられているのが、独立運動の様子を絵で記したレリーフです。

 レリーフは、独立宣言書を読み上げる学生たち、鎮圧をはかって女学生を打ちのめす日本軍憲兵etc.が描かれていました。最後のほうは少しストーリーが読めなくなってきますが、独立の意思の象徴みたいなものでしょうか?

 境内には三・一独立運動関連以外に、大円覚寺の仏塔があります(国宝)。しかし、大円覚寺が何かよく分からないので、今ひとつ意味不明(汗)

 なんかおっちゃんがたくさんいる公園でした。新聞とか広げて、記念碑の上とかであぐらを組んで読んでるんです(笑) 市民に親しまれる(親しまれ過ぎ?)史跡?

 タプコル公園を出て、仁寺洞通り(インサドンキル)に入りました。ここは韓国らしさをアピールした通りなんだそうで、土産物などをたくさん売っています。スターバックスの看板がハングルで書かれているのは韓国国内でもここだけ…なんだそうですが、それが韓国らしさなのか?とちょっとツッコミを入れてみたかったり(笑) 可愛らしい韓国伝統衣裳を着た人形のストラップがあったので、お土産にたくさん買いました。

京福宮正門 仁寺洞通りを抜けて、京福宮(キョンボックン)へ。ソウルは1394年、李氏朝鮮の初代・太祖が都に定めて以降の都であるので、李氏朝鮮の宮殿がいくつかあります。

 京福宮は太祖が建てた最初の宮殿です。それ以降、国王の正宮として使われましたものですが、日本に因縁の深い宮殿で、1592年、豊臣秀吉の文禄の役(韓国では壬申倭乱)で焼失。その後、300年近く放置されます。

 しかし、1865年に摂政だった大院君(高宗の父)が王権強化の一環として再建。しかし、1910年の日韓併合以降、再び多くの建物が破壊され、正殿である勤政殿の場所には朝鮮総督府が建てられたといいます。日本占領中、正門の光化門は柳宗悦の建議により保存移築されたという少ない例だったそうですが、結局1950年の朝鮮戦争で焼失したそうです。

 ですから、現在の建築物はほとんど全てが大韓民国時代に入ってからの再建なんですが、気合の入った再建です。正殿である勤政殿は今まさに復元工事中だったので残念でしたが、広大な宮殿は昔の朝鮮王朝の威容を感じさせるには十分でした。正殿周囲の殿舎や壁の入り組んだ様子は、少し迷路のようで、一瞬、自分がいったい何処にいるのか、わからなくなるほどでした。(右下の写真など)

京福宮内。迷い込んだんです(汗) 敷地の奥の方には、日本軍による閔妃(高宗の王妃)殺害を記したレリーフや、国立民俗博物館もあります。国立民俗博物館のチケットが、京福宮と共通なのが嬉しいです。国立民俗博物館は、名前の通り、韓国の服装や産業、食べ物、祭り、芸術などに関する博物館です。

 ほとんどの解説はハングルと英語ですが、日本語も一部書いてあります。しかし、言葉は分からなくとも展示品を見て回るだけでも、面白い博物館でした。

 韓国服の歴史を並べた特別展をやっていたのが、特に楽しかったかな? 高句麗・新羅・百済の三国時代には今の韓国服の原型が既にできあがってたなんて、面白いなぁ。例えば女性の婚礼服は下のチマ(スカート状の服)を膨らませるために、何重にもズボン状やスカート状の服を着るんですけど、日本の服って下の着物を重ね着するってなかなかないですよね。上着の重ね着はよくしますけど。十二単とか。

 ハングルでしか書いてなかったので残念だったのが、三国の建国神話についての記述でしたねぇ。三国以前の朝鮮半島には衛氏朝鮮という王国があったという話がありますし、檀君という開国神の話があるって話もちょっと聞いたことがありますが、詳しく知りたかったものです。また図書館で探してみようっと。

 昨日見た韓国正楽(雅楽)の楽器も展示してありましたね。日本の雅楽と同じだったり、類似した楽器も多いですけど、同時に全然違う楽器もあって楽しかったです。私にもっと楽器の知識があればいろいろ描写できるんですが…モウシワケアリマセン。

ケンタッキーフライドチキン店内の落書き 昼食を食べるためにケンタッキーフライドチキンへ。やっぱり日本と変わりません。ただ、店内の壁に落書きが山ほどありましたけど。日本には、さすがに店内の落書きってないよなー(汗)

 日本では道の壁とかに「sex」とかのアホなアルファベットが書かれていることが多いですが、韓国ではハングルが一番多いみたいです。「おいしてる!」って日本語のもありましたけど、「あいしてる」の間違いかな(^^;)

 昼食後、京福宮の正門である光下門から南にいったところにある、巨大本屋・教保(キョンボ)書店へ。梅田の紀伊国屋書店以上に大きかったです。広すぎ(汗) 一度、ツレとはぐれてしまって、かなり焦りました(汗)

 書籍とは基本的に文字によって何かを表記するものだけに、服飾史の図録とかあったら面白いなぁ(民俗博物館での展示の影響受けてます)と思って行ったのですが、ハングルが読めない私には見つけることができませんでした(汗)

 しかし、マンガのコーナーに行ったら、日本のマンガばかりのはびっくりしましたね。『バガボンド』『ヒカルの碁』『ドラゴンボール』etc. しかも最近のマンガのかなり近い巻まで出てたりするから凄い。妹へのお土産は、ハングル語版『スラムダンク』にしました(笑)

 あと、外国書の中に、特にJapanese Booksってコーナーがあって外国書全体の半分ぐらいを占めていたのにはびっくり。あらゆるジャンルの日本書が売ってありました。何より、レジのすぐ近くに置いてあったのが、「韓国・北朝鮮本コーナー」のはびっくり。『よく分かる金日正』だとか、『韓国人の表と裏』だとか。日本人の出版界の皆さんは、こういう日本書が韓国で読まれてることを知ってるのでしょうか?(汗)

 アニメやゲームの画集なども並んでいて、それを丹念にチェックしてる韓国人がいたのにもびっくりした。うわー韓国人版アニメオタクだよ〜。ジャパニメーション文化もしっかり韓国に伝わってます(笑)

 …それはともかく、韓国人は、日本人が思っているよりもとても日本に対して関心が高いみたいです。良かれ悪かれ。

新羅ホテル。奥に見えるのはソウルタワー。 その後は、地下鉄に乗って「東大入口」で下車。最終日に行くことになっている板門店ツアー、その集合場所になっている新羅(シルラ)免税店に下見を兼ねて行ったのです。

 免税店の隣にある新羅ホテルの立派さにちょっとたじたじ。ちなみに新羅ホテルの一番安い部屋でも、1泊分で私たちが泊まってるYMCAホテルに10泊泊まれる料金だったりする(汗)

 しかし、免税店。日本円も日本語も通じるし、ってゆーか、客のほとんど日本人(汗) なしてわざわざ韓国に来て、西洋のブランドを買ったりするのか、その辺りがよく分からない。すっかり白けてしまった私は、歩きつかれたこともあって、休憩室で持参した『地球の歩き方 韓国』を読んでいたのですが、まわり完全に日本語圏でした(汗) ただ食べ物のお土産は、下手なものを買っては危ないかもしれないので、ここでキムチと朝鮮人参エキスを買ったりしました。ちなみに値段はドル立て(笑)

 新羅免税店を出て、北上。東大門(トンデムン)市場へ。1日目に行った南大門と同じ漢城四大門の1つのことなんですが、いつの間にか韓国最大の衣類の卸売り場に。それで問屋やバイヤーが集まっていたのがさらに、一般市民や観光客(つまり私とか)も集まるようになった場所です。ファッションビルが28もあるそうで。その中に約3万の店舗が入っているそうな。もちろん、地上にも露店みたいな店はたくさんありますし、地下は地下で地下商店街が広がっています。

 ファッションビルの1つ斗山タワー(DOOTA)の最上階にあるフードコートで夕食にしました。いくつもの店舗が入ってるんですが、約半分が日本食! 韓国で日本食って人気なんですね。私はタコメシ。もちろんハングルは読めないので、英語メニューの"Octopus & Vegetable over rise"を選んだんですけどね(笑)

東大門市場。慌てててダメ写真(汗) ほかのファッションビルにもいったし、露店もずいぶん歩いて見て回ったのですが、結局何も買いませんでした。とたえばジーンズとか見た目は悪くないけど、触って見ると布が変なんですよねー(汗) 売ってる服は別に日本と変わらないような感じなので、韓国の記念になりそうなものもないし。まあ、見て回ったってことで良いか。

 地下商店街では日本人だと見抜いたおっちゃんに(まあ、ツレが「新羅免税店」って書かれた袋持ってたらバレバレですけど)「偽ブランドありますよー」って声かけられたり(汗) いや、それヤバいって。

 それにしても、凄いテンションでした。辺り全体にノリの良いK-popが流れていて、いろんなところにあるステージでは何かのパフォーマンスが行われてました。DOOTA横のステージでは素人っぽい若者数人が踊ったりして、盛り上がってたけれど、言葉が分からないので何も理解できず(汗) ちょっと悲しかったですね〜。女子校生っぽい子が踊ってる時の「sexy〜sexy〜!」って掛け声かけてるのだけは理解できたけど、それで何が分かるわけでもない(泣)

 いささか疲れましたが、韓国の正楽のCDが欲しかったので、明洞のSKC PlazaというCDショップへ。しかし、ハングルが読めないので、なかなか分かりませんでした(汗) なんとか漢字が併記されているものを見つけて買う。ツレはBoAの韓国版を買ってました。

 一日の最後は毎日の恒例の宴会。もちろん、セブンイレブンで買う。ビール、ポテトチップス、ハーゲンダッツetc.


トップ観光記録ソウル>9月3日
「世の中に昔語りのなかりせば―」
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