前日&初日


◆前日(8月15日木曜日)
 前日までみっちりと能楽部の予定を入れていた私。ひとつは合宿担当のくせに合宿直前に部を1週間以上空けてしまうことに対する申し訳なさ、そしてもうひとつは、ロンドンLondonというのが未だ行ったことのない範囲なのでなんだか現実味が感じられにくかったからだったりします。

 前日は1年生の後輩に「先輩、外国へ行く準備とか大丈夫なんですか?」と言われる始末(笑) もちろん、何の準備もしていない(笑) ちなみに「お土産よろしくお願いしますね」の言葉も忘れない。

 結局、稽古終了・帰宅の後に準備を始め、終わったのは夜11時ぐらい。しかも、1週間の仕事の引継ぎを後輩にeメールで頼んだりしていて、やっと寝たのは朝2時ぐらいになってしまいました。いいのか?(よくない)


◆初日(8月16日金曜日)
 さて、悪名高き関西国際空港から空の人になった私。朝早かったので、当然寝過ごしそうになり妹に叩き起こされました(笑) なんと言っても、兵庫県民な私からすれば、大阪もかなり南の方にある泉佐野の関空はあまり使い易い場所にあるとは言えない。普段は使うこともないから構わないんですが、いざ使うとなると不満をこぼす我侭な私です。

飛行機の窓から
飛行機の窓から

 ひとまずの目的地はオランダのアムステルダム。そこで、飛行機を乗り継いで、ロンドンに向かいます。飛行機には今までも何回か乗っていますが、やっぱり凄い乗り物ですよね。理屈はいろいろ教わったり本で読んだりしたものの、やっぱり大きな鉄の塊が空を飛ぶってのはちょっとした感動。見ている間に見慣れた風景が小さくなって行って雲を突っ切り、ついには雲の上に顔を出す。そして、その雲も見ているうちに遥か下に消えて行くのは、当然ながら飛行機でしか見れないものなのですから。

 10時関空出発でアムステルダム14時到着。といっても、当然4時間で着いたわけではなくて、日本とオランダに時差が7時間(本来は8時間ですが、サマータイム期間)あるので、実際には4+7=11時間かかっています。

 同様にアムステルダム空港を16時過ぎに出たのに、ロンドンのヒースロー空港(Heathow Airport)に16時に着いてたり(笑) これもオランダとイングランド(England)の間に時差が1時間あるためです。海外に行き慣れている人には当然のことなんでしょうけれど。

 そんなわけで、ロンドンに着いた16時ってのは、日本においては日が変わっているころ。当然前日寝不足な私には眠くてたまりません。飛行機の中でも多少は寝ていたのですが、上演されてた『Monsters Inc』や『John Q』の映画をしっかり見てしまって(笑) いや、なかなか感動でした。特に『John Q』。

ローマ時代の城壁
ロンドンシティに残るローマ時代の城壁

 ロンドンはイギリス、正式名称グレート・ブリテン及び北アイルランド連合王国(The United Kingdom of Great Britain and Northen Ireland)の首都であり、同時に連合王国筆頭のイングランドの首都です。その起源は、現在もシティ(City)と呼ばれる一帯に紀元前1世紀にローマ人が作った都市ロンディニウム(Londinium)に由来するといいますから相当歴史が古いです。日本は古都といっても奈良で8世紀、古墳時代でも5世紀ですからね。

 ヒースロー空港から車で40分ぐらい揺られて、やっとGloucester Road近くのホテルに到着する。ちなみにロンドンの車は右ハンドルで日本と同じです。ちょっと残念。

 ホテルの隣にかなり立派な塔のある教会があって、ロビーもかなり綺麗だったので、嬉しくなったりしたが、いざ部屋へ向かおうとすると、エレベータがなんかずれて止まったりって、出ようとすると段差があったりしました。ほかにもいろいろ気づく点多数。もちろん、ここは日本ではないのだから感覚は違うんでしょうけれど、日本なら安ホテルでもその辺りはしっかりしてるのになぁ、と思いました。まあ、日本人が神経質過ぎるってことなんでしょうな。

 ちなみに私の部屋は317号室で当然3rd floorにあるわけですが、この3rd floor、日本でいう3階とは違います。なぜならこの国にはまず地上階Ground Floorがあって、日本でいうところの2階が1st floorになるからです。こういう微妙な違いは面白いですね。

 とりあえず今日は眠いので、夕食だけとって後寝ようということになって、近くのスーパーマーケットに散策も兼ねて買出しに行きました。さすがに町並みは綺麗ですね。そこかしこに無機質なビルが並ぶしか能のない日本の都市とは違って、ビルの中に歴史的な建物が並んでいる。その中をロンドン名物の赤い2階立てバスが走っていったりする。うーん、ロンドンに来たなぁって感じがします。ただ、町全体に何かの香料でつけたような臭いがするような。香水臭いというか。「西洋人は肉食で体臭がキツいから香料をよく使う」なんて話をどっかで聞いた覚えがありますが、なんでも香料入れたらええってもんじゃないんやでー、と言いたくなりますね。

ホテル近くのスーパー
ホテル近くのスーパー

 スーパーの中も当然ように臭い(汗) あと、食べ物を買おうにも、なんかあまり美味しそうなのないんですよねー。とりあえず、マカロニのトマトソース和えみたいなのと、Teriyaki Noodleなる謎な麺とパンを買って帰りました。パンはさすが本場だけあって、結構美味しかったがほかは微妙。私は1日に何個もヨーグルトを食べてしまうぐらいヨーグルトが好きなのでヨーグルトも買ってみましたが、これも香料臭くてあまり美味しく感じられませんでした(汗)

 とりあえず、私はイギリス人の味覚と合わないことを自覚(笑) 旅行ガイドに日本食のガイドがついてるのを見て、今まで「外国に行ってまで日本食を食べるってどーゆー感覚やねん」と思っていましたが、たしかに「食」ってのはなかなか難しい問題のようで、私は1週間ぐらいだからいいけれど、こんな食事続いたら日本食恋しくなるわなぁーと感じましたよ。吉野家の牛丼でいいから、日本食食わせろー(笑)

 そんな夕食を終えてシャワーを浴びたら、すぐ寝てしまった私でした。が、午前3時ころ。突然、ホテル中のブザーが鳴り始めて起こされました。しかし、周りを確認しても何もありません。でも消防車とかやってきて騒いでるので一応外に避難したものの、消防士たちも原因が分からないのか右往左往していて、しばらくしたら何の説明もせず、引き上げてしまった(笑) もちろん英語で説明されても聞き取れないんですけど、それでも説明なしってないよなーと思いつつ。まったく状況が掴めませんでしたが、他の泊り客が中に入っていくので、私たちも中に入ることにしました。まったくよく分からない騒ぎもあったり、ロンドンはなかなかにデンジャラスのようです(笑)

(writteen on 2002/08/24)


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「世の中に昔語りのなかりせば―」
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